お墓を立てる前に知っておきたい。浄土真宗のお墓とは?

 160125泉原「お墓を立てる前に知っておきたい。浄土真宗のお墓とは?」
こんにちは。
お墓を建てる際に、『どういうデザインにしようかな?』と迷われる前に、とっても大事な事があります。それは、宗旨宗派です。宗旨宗派によってお墓に必要なものと必要でないものがあります。その中でも、浄土真宗はその代表的な宗派と言えるかも知れません。今日はその『浄土真宗』のお墓のお話をとってもカンタンにさせて頂きます。
 

目次

  • 浄土真宗ってどんな宗教なの?
  • 浄土真宗の戒名がない理由って何?
  • 墓石には何て彫るの?
  • まとめ

・浄土真宗ってどんな宗教なの?

今では浄土真宗といいますが、最初は『一向宗』と呼ばれていました。宗祖は皆さんも聞いたことがあると思いますが、『親鸞聖人』と言います。親鸞聖人は当初、比叡山で修行され、やがて浄土宗の開祖法然上人の弟子となられました。浄土宗の教えは中国で生まれ、日本へは平安時代はじめ、比叡山で天台宗を開かれた最澄によって、法華経や禅や密教の教えと共に伝えられました。『ナムアミダブツ』と唱える人は、死後全て浄土へ往生させる、という阿弥陀様の誓願を信じて、ひたすらお念仏を唱えるのが浄土宗の『専修念仏』です。しかし、親鸞聖人は専修念仏をさらに『信心を得れば間違いなく浄土に生まれるのが浄土真宗』とする『信心往生』へと深めていきました。簡単に言うとひたすら念仏を唱えることが大切ですが、まず『真実の信心』がなくてはならないという教えです。

・浄土真宗の戒名がない理由って何?

浄土真宗は、阿弥陀様を信じお念仏を称えることが全てで、浄土へ還ったらみんな平等であるという考えから、『戒』を受けて仏様の弟子となる必要がないのです。従って戒名というものはありません。代わりに『おかみそり』という帰敬式を受け、男性は『釈◯◯』、女性は『釈尼◯◯』という法名をいただきます。また、死後の『霊魂』や『魂魄』を認めませんので、法名の下に『霊位』をつけません。ちなみにお墓を購入した際に行う『開眼供養』を行いません。ご先祖様の『霊』が宿る位牌もございません。さらにお墓では、一般的に墓誌のことを『法名碑』といいます。前述した通り、戒名や位牌がない為、卒塔婆供養もございません。

コチラも是非、参考にして下さい→戒名って何だろう?みんな付けなくちゃいけないの?

・墓石には何て彫るの?

墓石の正面は『南無阿弥陀仏』と彫ることをすすめられます。それはお墓に手を合わせるのはご先祖様の為ではなく、『感謝の気持ち』と『ご先祖様が礼拝されたアミダ様』に手を合わせるという理由が込められていると言われています。また、墓石の正面に『家紋』を刻むのは浄土真宗としてはあまり好ましいこととは言えないようです。また他には『倶会一処』をすすめられることもあります。
倶会一処=共に浄土で会いましょうという文字を使用される場合もあります。
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まとめ

浄土真宗は、世間一般の先祖供養やお墓の習慣とは違う、独自の考え方があります。一番安心なのは、お世話になっているお寺にご相談されることをおすすめ致します。これからお墓参り等でお寺や霊園に足を運ぶことがある場合は、今日お話したところも着目するのもいいかもしれません。

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